『スクメロ』が僕達に残したもの 【3】伝統と革新を併せ持つゲーム性
良ければ、まえがきからどうぞ。
こんな大層なタイトルを付けてしまいましたが、『スクメロ』というゲームは一体どういうものだったのでしょうか。それを見ていきたいと思います。
★伝統的なシステム
まず、伝統です。これはつまるところ、『デレステ』などのアイドル音ゲー界の先人のシステムをパクリリスペクトしたということです。
ロード中にはこんなのが出てきます。
ホーム画面もこんな感じです。どっかで見た事ありますねぇ…。実際、『スクメロ』を始めた当初、『デレステ』など『アイマス』のあれこれに詳しかった友人に話を聞くと、「そっくりやんけ」と言われました。『デレステ』に触れてみた今、自分でもそう思います。
まあ、活かせるノウハウは活かした方がいいのでしょう。ちなみに開発は、本家スクエニと、『ガールフレンド(♪)』などで知られるアールフォースの共同となっています(https://www.r-force.co.jp/works)(アールフォースホームページより)。
このように、伝統的なシステムを用いることで、他のリズムゲームのファンも参入しやすくなるという狙いがあったのだろうと思います。それが成功したのかどうかはわかりませんが、いずれにせよ、『スクメロ』は終わりを迎えます…。
★革新的なリズムゲーム
続いて、革新の部分です。リズムゲームの中身は、やる人の度肝を抜くものでした(というのは誇張ですが、少なくとも私は驚きました)。そのゲーム画面がこちら。
画像は『Southern Cross』の最難関EXPERT。全プレイヤーを苦しめた鬼譜面。
このように、画面のあらゆるところにノーツが出現するのです。これは、テレビなどでやっている音ゲーのCMでも見た事ありません(私は)。あ、『スクメロ』自身のCMは別ですよ(『勇者ああああ』でよくやっていましたね)。『デレステ』の画像と比べても、違いは明らかですね。こうした画面をふんだんに使った音ゲーは、新鮮で、面白かったです。
★革新的要素の功罪
ただ、こうした革新的な部分には弱点もありまして。そうです、あまりに一画面で処理するものが多いため、よく処理落ちするのです。ウーン、これは音ゲーとして致命的。私も軽量モードを試しましたが、それでも3D映像をバックにとなると落ちやすくなるのが現実。悲しいですね。
一方で、忘れていないでしょうか、【2】で私が提示したテーマ、「共に歩む」を体現したものもありました。それは、この画面いっぱいのノーツシステムをふんだんに活用した、他には真似できない画面演出です。
とまあ、こんな風に美しい形が色々できるのです。特に2つ目の画像は、『オルヴォワール プラネット』という歌の中で、星(惑星というべき?そこらへん分かんないです)の形のノーツが現れるので、大変印象的です。リリース当初こそこのような譜面は少なかったのですが、月日を重ねるうちにこのような譜面が増えてきて、「すごーい!」と思うことが多くなりました。画像は出しませんが、『キミ、ボク、恋してる!』の最後のハート型とかも大好き(うろ覚えの記憶で話しているため、間違った情報かもしれません)。あ、言い忘れていました。「この画像一枚目とか、こんないっぱいのノーツ叩けないだろ」とか思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、「チェイン」、つまり並んだノーツを指でなぞってもプレイできるのです。プレイ中は、「タップ」と「チェイン」の使い分けがカギになってくるわけですね。ってなんで、サービス終了したゲームの説明をしているんでしょう私は…。
★★★
そんなこんなで、これが伝統と革新でした。そういえば、伝統と革新という軸で見るならば、『スクスト』のキャラという「伝統」と、『スクメロ』から登場のキャラという「革新」と捉えることもできますね。いま思いついただけのことなので、だからなんだって話ですが。そういう意味でも『スクメロ』は伝統と革新の両輪で駆動していたのですね、ということです。
さて、『スクメロ』のゲームには、ライブというリズムゲームパートだけではありません、もう一つの要素、ストーリーがありました。平行世界が描かれなかったということは【1】でもお話しした通りなのですが、このストーリーは「伝統」と「革新」のどちらに分けられるのでしょうか…?
次回、「自分の気持ちとみんなのために」。よろしくどうぞ。