syauto_sgsの日記(仮)

『スクスト』『スクメロ』が大好きな人のブログです。

『スクメロ』が僕達に残したもの 【1】描かれなかった平行世界

良ければまえがきからどうぞ。

 

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★『スクスト』の象徴、平行世界

かねてより私は『スクスト』の大ファンでした。ライトノベル風の親しみやすくかつSFチックなストーリーに心惹かれていたのです。そのストーリーのテーマは、「平行世界」でした。「もしもの私」の力を借りて戦う女の子たちの姿が、『スクスト』では描かれています。

一方『スクメロ』では、こうした平行世界に関する言及は、少なくとも私が知るところではほとんど見られませんでした。『スクスト』のスピンオフであるこの作品で、なぜ平行世界に関する話が描かれなかったのでしょうか?

 

★曲『daily miracle』に見る、「『スクメロ』→『スクスト』」

 その謎に迫るカギとして、『daily miracle』という歌に注目したいと思います。この歌は、『スクメロ』のPV(オープニングでもある)に使われた歌で、作詞したのは、『スクスト』のテーマ曲『もしもの私』の作詞も行った「Atari productions inc.(アタリプロダクションズ)」です。つまり、『スクスト』との架け橋であり、かつ『スクメロ』の大きなテーマを持つ曲と言えるでしょう。

 

ここではないどこかの夢を見つづけるよりも

どこにもないこの街で今を確かめたいかな

一度きりのブランニューデー 走り出した空の下

はじめて見る景色みたい しあわせだよ、ありがとう

(毎日が) 大切なこと(とてもとっても) 教えてくれた

(忘れちゃってた) よかった

なんでもない日常、奇跡的に平和なストーリー

かけがえない宝物、すぐ目の前にあったんだ

ダメになってないみたい、ぼくらのワンダーランド

ファンタジーじゃないんだよね、きみもぼくもみんなすべて

ラクラするほどリアルな世界 きみといるだけで眩しいよ

信じたっていいんじゃない? ぼくらのデスティニー

つながってるんだよね、きみもぼくもみんなすべて

だからもっとギュッとしようよ

ラクラするほどリアルな世界

きみといるだけでDaily Miracle, Daily Miracle, 眩しいよ

 

 とこのように、「今自分が生きている現実世界」に焦点を当てた歌詞になっています。「なんでもない日常 奇跡的に平和なストーリー」とか、『スクスト』をやっていると泣けてきますね。どんな平行世界にも、やはり命は生きていて。幾重にもある平行世界の中で、奇跡的に平和な世界。消失を免れている世界。『スクスト』の女の子たちが守らなくてはいけない、かけがえのない一つの世界…。

そう、『スクスト』と『スクメロ』は、むしろ対比的なのです。

『スクスト』は無数の平行世界に注目しますが、『スクメロ』はその逆、一つの世界の話に終始します。これにより、両者の味わいがより深まるのです。特に、上記のように『スクメロ』→『スクスト』と言う形で。

 こういったところに、『スクメロ』で平行世界を描かなかった意義・理由があるのでしょう。

 

★「『スクスト』→『スクメロ』」の感動

 ちなみに、後の話とも絡んできますが、この「『スクメロ』→『スクスト』」の逆、「『スクスト』→『スクメロ』」のエモエモ現象(感動を導く現象)はあるのでしょうか。…あります。二次創作です。この記事の本筋にかかわるわけではないため、具体的な作者名を出すのは控えますが、アプリコット・レグルスのみんなが平行世界を守るために女子校生戦士(フィフス・フォース)として戦う話がいくつも書かれて(描かれて)います。どれも名作です。ほんまありがたや~、って感じです。

 

★『例えば君の未来が』

 また、両者の関係については、『例えば君の未来が』という楽曲にも触れておかなければなりません。『スクメロ』をやっている方はもちろん知っていらっしゃると思いますが、この曲は、『スクスト』の主人公的存在・美山椿芽とスクメロ』の主人公・篠宮明佳里の二人によるデュエットです。『スクメロ』がなければ交わることのなかった2人がこうして出会って共に歌っているのは、本当に感動的です。アンフィシアターでのこの曲の演出はレグルスの名場面として知られますが、それはまた別の話…。

 

★『スクスト』内における『スクメロ』の扱い

 『スクメロ』における『スクスト』的世界観の取り扱いを見てきましたが、では、その反対、『スクスト』内における『スクメロ』の扱いはどうなっているのでしょうか。

『スクスト』内において、『スクメロ』に関する記述は主に二つ(私が記憶している限り)。告知では、『スクメロ』の世界(チャンネル)のことを「また異なる世界」「スクストキャラがアイドルの世界」といった旨が記述されています。この事実は、11月の新コスイベントからも分かります。また、棗いつみちゃんが「元の世界では水沢薫先輩と仲良くさせてもらってた」「元の世界ではあの5人が一緒にいた」と話す場面があります。

つまり、少なくともいつみちゃんが元々いた世界の水沢薫ら5人は、『スクメロ』世界ではないにもかかわらず、「運命に導かれて…」なのか、一緒にいたということですね。良きですね…。

 彼女たちは、『スクスト』においては「モブ」なのでしょうか。即ち、5次元認知能力を駆使して、『スクスト』のストライカーになることはないのでしょうか。

 

★世界を行き来したアイドル

 ここに、彼女たちが平行世界を移動できるという証があります。

 現に『スクメロ』を追いかけてきた私たちは、二つの異なる世界で彼女たちを見てきたじゃないですか。そう、二次元というスマホ画面の中と、三次元というリアル世界です。彼女たちは、様々な世界で、私たちと出会ってきました。ならば、彼女たちが『スクスト』のストライカーになるということも、ありえるのではないでしょうか…。

…というのは、現実と架空の区別がごっちゃになった、行きすぎたオタクの妄想ですが、そんなことを考えても楽しいものです。こんな妄想ができるだけでも、2.5次元展開に価値はあったと思います。

 

そう、『スクメロ』を語るにあたって、リアル世界の「アプリコット・レグルス」の活動の話は欠かせません。次は、「2.5次元のアイドル」について語ります。

 

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